本記事は社会人学生 Advent Calendar 2020の20日目です。19日目の昨日はid:fushiroyamaによる働きながら修士課程1年目を終えてでした。
米国University of the People(以下UoPeopleと呼ぶ)にてBachelor of Science in Computer Scienceコース(以下CSコースと呼ぶ)に所属している者です。普通にフルタイムで働いてます。UoPeopleのCSコースについて何か書こうと思ってましたが、同じUoPeopleのCSコースにおられるえんぴつさんが既に詳しく書かれていたので、目線を変えて書いてみます。
実は、社会人学生をやるのは2回目です。1回目は、公共政策学の修士号を社会人夜間コースで取りました。27歳の時に入学し、29歳の時に修了しました。その後、歩いていた道が自分の目的地に通じていないことがわかって、別の道を探して歩き直しています。その過程で出会ったのがCSということです。
この1回目の社会人学生の時は、仕事が終わった後と土曜日に大学院に通い、講義を受け、講義のない日に課題をこなしていたものでした。修士論文を書いていた時は、夜な夜な秋葉原のルノアールでMacbook Airを叩いたものです。楽しかったです。
なんでこんなに大学にばかり通っているのかというと、やっていることを深く学ぶということがどうしても好きなんですね。今はソフトウェアのことをやっているので、CSの学位を取るというのは自分の中では自然なことでした。また、人生最初の大学であまり真面目に勉強をしなかったことに対する後悔もある気がします。
今はMOOCsとかでもCSの知識は得られると思うんですが、体系的な知識を得られたという自信を得るには、学位というのはちょうど良い目標になります。単位を一個一個取得していくという過程は、TODOリストに赤線を引いていくような快感があります。
この時は独身で、時間も有り余っていたので好きなだけ学問に励めて良かったです。
その後、僕は結婚して嫁がいます。嫁がいるということは、余暇を全て自分のために使うことができないということです(余暇という言葉がそういう家族のための時間を差し引いた後に残る自分のための時間という意味だったら、上の文はニュアンスを汲んで読んでいただければ幸いです)。
1回目の社会人学生の時は、上述の通り、独身で、一人暮らしで、パートナーもいなかったので、仕事と生活を成り立たせるための時間を差し引けば、全てを学問に捧げることができました(その全てを捧げた知は滅却しました)。今はそれをできないということです。これはフラストレーションとなりますが、これは人生における選択の問題で、人生における他のプライオリティーの高い事柄とのトレードオフです。自分は、自己を全て学問に捧げられるほどには、学問と仲良くなれませんでした。
つまり、仕事と家族と生活を成り立たせた上で、大学での学びを行う必要があるということです。仕事と家族と生活が土台で、大学での学びはそれらを全て成立させた上での「趣味」の領域です(自分にとっては)。趣味にそれなりの時間(UoPeopleでは、1教科あたり週15時間程度の学習時間の確保が推奨されています)を使うためには、仕事と家族と生活に対して貢献し、周囲の理解を得ることが重要です。
仕事と家庭と生活は、どれも優先順位が付けられません。「全部最優先」です。社会人学生をやる上では、これら最優先のことを毎日こなした上で、「趣味」の時間を確保することが求められます。これは、学問以外の趣味に情熱を持っている人と同じことであると思います。
簡単に言いましょう。仕事では他の人と同じかそれ以上にアウトプットし(自分がそうできているのかどうかはわかりませんが)、家庭は円満で家族の会話があり、家事をそつなくこなして家族に不便を感じさせてはいけません。その上で、余暇として学問をやるのです。
具体的なアクションプランに落とし込みましょう。
こうです。子供がいたらもう少し難しくなるでしょう。これはあくまで自分のやり方で、例えば家族が寝静まった後に一気にやる方が良い人もいるでしょう。自分は睡眠時間をしっかり確保しないと仕事も学問もパフォーマンスが出ないし、すぐに体調を崩してしまうので、睡眠時間を削らない方向に倒しています。
社会人学生をやる上で気を付けていることは、仕事と家族と生活をこなし、周囲の理解を得た上で、余暇として学問を行うこと
以上、よろしくお願いします。
社会人学生 Advent Calendar 2020 21日目の明日は、トマト中毒のげんまいさんによる「コロナや異動で大変だった社会人D2のお話」です。