長年、MacBook Pro本体のキーボードで仕事をしてきましたが、左手にダメージがあったり、肩がこりがひどくなってきたり、といった健康上の課題がありました。こういった課題に左右分離型のキーボードがいいぞという話があり、また懲りずにチャレンジするかという気になってきました。外付けキーボードはHHKBや左右分離型のキーボードなど覚えているだけで5回ほどのチャレンジを重ね、その度に結局は煩わしくなりMacBook Pro本体の戻るということを繰り返してきました。今回はいよいよ健康上の課題が限界に近づいてきたので、本気を出して左右分離型のキーボードにチャレンジしてみたいと思います。
購入したのは、「Mistel BAROCCO MD770RGB JP(日本語配列)」です。キーボードが光ってかっこいいです。
画像出典:Mistel BAROCCO MD770RGB JP(日本語配列) キーボード - 株式会社アーキサイト
MacBook Pro (M2, 2022)を使用しています。使い始めるには難しい設定は不要ですが、いくつか問題点がありました。
キーボードがJISキーボードと認識されず、US配列と認識されてしまいました。キーボードの刻印と実際に打たれる文字に差異があり、実用が難しい状態でした。
多くの記事でKarabiner-Elementsを導入していたために同事象が発生しているということが報告されていたのですが、自分の場合は特にKarabiner-Elementsは使用していない状況でも発生していました。とはいえ、キーボードをセットアップしていく上でKarabiner-Elementsを使いたかったので、Karabiner-Elementsをインストールした上、多くの記事で同事象の解決方法として示されていた「Virtual KeyboardにJIS (Japanese)を設定する」を行ったところ、解決しました。
MacBook Proを開いた状態で左右分離型キーボードを配置すると、理想的な位置にキーボードを配置できないという問題があります。筆者はMacBook Proをクラムシェルモードでは使いたくないと考えており1、外付けのキーボードをどう配置するか?という問題は、左右分離型のキーボードを活用する上で死活を分ける課題でした。
三昼夜ほどこの問題に悩んだ末、左右分離型キーボードの左側だけを使用するという解決策に至りました。
Mistel Barocco MD770RGBは、分離された左側のキーボード(左ユニット)だけでも動作します(「左ユニット単独接続」と呼ばれる)。ただし、Mistel Barocco MD770RGBは右側のキーボード(右ユニット)が親機(マスター)となっているため、左ユニット単独接続した場合は、マクロプログラミングやmacOS風最適化モードなどの便利な機能が使用できません。
それならば、左ユニットではなく右ユニットを単独接続して左手でMacBook Proのトラックパッドとキーボードを操作すれば良いのでは?と思いますが、筆者は右利きのため、左手ではトラックパッドの操作がストレスなくできず、断念しました。
上述のようにキーボードを配置したことで、新たな問題が生じました。MacのJIS配列キーボードではスペースキーの左に「英数」キーが配置されています。Baroccoの左ユニット単独接続では、左ユニットのスペースキーの左にあるべき「英数」が存在しません(多分)。そうなると、MacBook Pro本体のキーボードに付属している「英数」を押さないといけませんが、右手のホームポジションから「英数」までは距離が遠く、押すのに一手間かかってしまいます。
自分はMacのcommand(⌘)は左手で押すので、右側のcommand(⌘)はあまり必要としません。このボタンに英数・かなの切り替えを割り当てれば、とりあえずの問題は解決しそうです。
また、あわせて左ユニットのcommand(⌘)、option(⌥)、control(^)あたりのキーマップも変更しておきます。
これらのキーマップの変更は、前述のKarabiner-Elementsで行いました。この変更によって、JIS配列のMacのキーボードに近い感覚で操作を行えるようになりました。
Baroccoはキーの高さがあるので、手首のストレスを緩和するために、パームレストが欲しくなると思います。2023年現在、左右分離型キーボードで使えるようなタイプのパームレストがたくさん売っています。
自分が最初に左右分離型キーボードに手を出した頃はあまりそういったものは見当たらなかったので(たしか)、FILCOの普通のパームレストをノコギリで2つに切り分けたものをパームレストとして使っています(ヤスリがけもしてあります)。パームレスト1枚では厚みが足らない気もするので2枚重ねにしたり、試行錯誤してます。
ちょっと手間がかかりましたが、なんとか自分好みの環境を作ることができました。肩こりが解消すると嬉しいです。
MacBook Pro本体のWebカメラを使いたい、MacBook Pro本体のトラックパッドを使いたい、等の理由による。 ↩︎