okuzawatsの日記

モバイルアプリケーション開発の沼💀

マインスイーパーで不確実性との付き合い方を考える💣

書いている人

モバイルアプリケーションアーキテクトとして働いています。モバイルアプリケーションのアーキテクチャ、自動テスト、CI/CDに興味があります。


マインスイーパーで、こんな状況(以下の図を参照)に陥ることがあります。2つのマスのうちどちらか1つに爆弾が置かれており、かつどちらのマスに爆弾が置かれているかを絞る情報がない状況です。このような状況に陥ってしまった場合は、運否天賦で指運に任せてどちらかのマスを開けるしかありません。

このような場合に、他のすべてのマスを確実に開けてから最後の最後に2択を迫る…ようにプレイしてしまいがちなんですが、さっさと2択を済ませてしまった方が良いです。どちらのマスに爆弾が置かれているかを事前に知ることができないマスがあるという状況において、これらのマス以外、すなわち論理によって確実に進めることのできる部分を進めることの利益は少ないです。言い換えると、「確実に進めることのできる部分」を進めるために費やした時間が、最後の2択で無駄になる可能性があります。

広木 (2018), 「エンジニアリング組織論への招待」から引用します。

無意識的あるいは意識的に、リスクの低いものを優先してやると、結果的に手元には「一番大きな不確実性」が残ります。そのため、膨大なコストを費やした後に、最も大きなリスクに直面することになるのです。(広木 (2018), p.217)

ソフトウェア開発であれば最初に最も不確実な部分1に着手することが経済合理的であり、マインスイーパーであれば運に頼るマスを先に開けることが経済合理的であるということになります。最も不確実な部分を最後に残して確実な部分を先に完了したい、という直感に反して、最初に最も不確実な部分を完了すべきである(経済合理的である)、ということです。

Reference

  1. マインスイーパ(最終アクセス日:2025年8月18日)
  2. 広木大地, (2018), 「エンジニアリング組織論への招待」, 技術評論社

  1. ソフトウェア開発における「不確実さ」はいくつかに分類されます。詳しくは「エンジニアリング組織論への招待」を参照してください。 ↩︎

Related