[Android] Uniflowを用いたMVI的なアーキテクチャを試してみる🦄
目次
MVI的な単一方向のデータフローをサポートするライブラリUniflowを(しばらく前に)試してみました。その概要はWhat is Uniflow?に詳しいです。
Uniflow 🦄 - Simple Unidirectional Data Flow for Android & Kotlin, using Kotlin coroutines and open to functional programming https://github.com/uniflow-kt/uniflow-kt
ここ1年ほどはコミットが進んでないようです。最新バージョンは1.1.2で、1.1.1とかなり違うような…。
dependencies {
implementation 'org.uniflow-kt:uniflow-android:1.1.2'
}
Uniflowを味見してみる
io.uniflow.android.AndroidDataFlow
を継承したクラスを作ります。便宜上ViewModelという名前を付けていましたが、公式のサンプルでは「〜DataFlow」という命名をしているようです。なお、AndroidDataFlowはAACの androidx.lifecycle.ViewModel
を継承しているので、実装上は同じように扱うことができます。例えば、Hiltを用いたDIには @HiltViewModel
を用いることができるということです。
import io.uniflow.android.AndroidDataFlow
import io.uniflow.core.flow.data.UIEvent
// 省略
class MainViewModel : AndroidDataFlow(
defaultState = MainViewModelState.Initial,
) {
// TODO
}
AndroidDataFlowを継承したクラス内では、action
内で setState
を用いた状態の更新を、sendEvent
を用いたOne Shot Eventの発火を行うことができます。Viewからアクションがトリガーされ、Stateの更新・Eventの発火処理が行われます。
fun onSomeAction() {
action {
setState(MainViewModelState.Loading)
getSomeFlowUseCase()
.map(/* map it here */)
.onEach(::setState)
.launchIn(viewModelScope)
}
}
fun onAnotherAction() {
action {
sendEvent(MainViewModelEvent.SomeEvent)
}
}
Stateについては io.uniflow.core.flow.data.UIState
のサブクラスとします。sealed classなどでUIのStateをモデル化してあげると良さそうです。
import io.uniflow.core.flow.data.UIState
sealed class MainViewModelState : UIState() {
object Initial : MainViewModelState()
object Loading : MainViewModelState()
data class ShowImage(val image: String) : MainViewModelState()
object LoadFailed : MainViewModelState()
}
同様にEventについては io.uniflow.core.flow.data.UIEvent
のサブクラスとします。
import io.uniflow.core.flow.data.UIEvent
sealed class MainViewModelEvent : UIEvent(){
object SomeEvent : MainViewModelEvent()
}
View側では、LifecycleOwnerやFragmentに onState
、onEvent
が生えていますので、UIの更新は onState
で、One Shot Eventに対する処理の実行は onEvent
で行います。ここでいうStateやEventの実態はLiveDataです。Kotlin Coroutines Flowをサポートしようとした痕跡をソースコードから読み取りましたが、どうも頓挫したように思われます。
onState(viewModel) { state ->
// TODO
}
onEvents(viewModel) { event ->
// TODO
}
まとめ
Uniflowを用いた、MVI的なアーキテクチャを味見してみました。AndroidではAndroidDataFlowとそれが公開するStateとEventを用いることとなりますが、その実態はAACのViewModelとLiveDataでした。アーキテクチャとしては美しいですね。
ただ、ライブラリの更新が止まってしまっていることもありますので、ライブラリに頼らず、自分でUniflowのやっていることに相当するコードを書いて使ってもいいかな?とは思いました。ライブラリのソースコードもそんなに量はないです。
ライブラリのソースコードは読んでいて面白かったです🦄
書いている人 😎

茨城県つくば市在住のモバイルアプリケーションアーキテクト(Androidが得意です)。モバイルアプリのアーキテクチャ、自動テスト、CI/CDに興味があります。いわゆる「レガシーコード」のリファクタリング・リアーキテクチャが好きです。
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