「王様達のヴァイキング」第3巻を読んだ感想

王様達のヴァイキング」の第3巻を読んだ感想を書いていきます。この巻では、エンジェル投資家の坂井がいかにしてエンジェル投資家になったのかが描かれています。

「王様達のヴァイキング」第3巻のあらすじ

大学の卒業を控えた坂井は、就職氷河期の中「花形広告代理店」に内定をもらいます。そんな中、何かの本を読んでコンピュータとインターネットに強い興味を持ちます。読んでた本は、おそらくトフラーの「第三の波」です。

坂井のノートには、このように書かれています。

第一の波は農業の開始
第二の波は工業化社会の到来
第三の波は情報化社会の変革

これは、トフラーの「第三の波」の内容そのままですね。

本書の中でトフラーは、人類はこれまで大変革の波を二度経験してきており、第一の波は農業革命(18世紀の農業における変革でなく、人類が初めて農耕を開始した新石器革命に該当)、第二の波は産業革命と呼ばれるものであり、これから第三の波として情報革命による脱産業社会が押し寄せると唱えている。
(出典:第三の波 (トフラー) – Wikipedia

第三の波の理論に影響を受けた坂井は、広告代理店の内定を蹴って「情報通信系」の会社に入社し、「狩るべきもの」を探し始めます。そして4年後、後に20億円で売却されることとなる、とあるウェブサービスの開発に着手します。

なんやかんやあって金に困った坂井は、ベンチャーキャピタルをまわってお金を集めようとしますが、てんで理解されず…。たまたま会ったエンジェル投資家に救われます。

井野さん(注:エンジェル投資家)という理解者がいなきゃ、今の俺らはないだろ?
あの時、俺に経験があれば金の使い方を間違えて借金まみれになる必要もなかった。
(中略)
才能に溢れているのに不器用な奴らを俺は支えてやりたい。
まだ何ものでもない奴らを世の中に出してやりたい。

ということで、またなんやかんやあった後、会社を売却して得たお金を元手に坂井はエンジェル投資家になります。

王様達のヴァイキング、第3巻を読んだ感想

トフラーの第三の波を読んだ坂井は広告代理店を蹴り、当時は良くわからなかった「情報通信系」の会社に入りました。そこで数年感にわたって獲物を狩るための牙を研ぐわけです。

数年後、実際に坂井は「狩るべきもの」を見付けて、事業を開始します。その事業も苦労の末にエグジットに成功するわけですね。

こう書いてしまうと簡単ですが、翻って考えてみると、広告代理店を蹴って海のものとも山のものともわからない業界の可能性を信じて飛び込むところが、まずスゴいです。実際問題、この背水の陣的な決断があったから自分が興すべき事業を真剣に考え続けられたのでしょう。予定のとおり広告代理店にいったら、きっと居心地が良くなってたと思うので…。

第三の波のような可能性が開けた時、実際にその流れに飛び込める人間とそうでない人間がいます。一概にどちらの人間が良いとかいう話ではないですが(言葉だけのブームで終わってしまう概念も多いです…)、起業家になる人間は、リスクをとって飛び込める人間なのではないでしょうか。

それでまあ、リスクをとるからには大変なことが色々と降りかかってくるわけですが…。

そういう経験というのは、経験した人間にしかわからないことも多いように思います。そういった経験を元に、起業家に助言をしたりお金を出したりしてくれる「起業家あがりのエンジェル」という坂井のような存在は、エンジェル投資家の投資先となる起業家にとって、本当にありがたいものなのではないでしょうか。

シェアしてもらえるとうれしいです。゚(´っωc`)゚。