【書評】小さく賭けろ!世界を変えた人と組織の成功の秘密

eyecatch

「小さく賭けろ! 世界を変えた人と組織の成功の秘密」という本を読みました。起業やら何やらに参考になりそうな考え方が書いてあったので、軽くメモしておきます。

著者はピーター・シムズ、翻訳はTech Crunch Japanの翻訳チームがやっております。著者のピーター・シムズは、ハーバードビジネスレビューで執筆したり、ベンチャーキャピタルをやっていたりした人です。本書は、一部では「テクノロジー業界の必読書」と呼ばれているようです。

「小さな賭け」で成功に導く

本書では、「小さな賭け」によってアイデアを検証し、成功に導いていく方法が事例とともに描かれております。「現代は不確実性の時代である」というのは多くの人が指摘していることですが、このような状況においては「小さな賭け」によって実験的に物事を成功に導くのがベストな方法である、というのが筆者の主張です。

大きな成功の可能性を発見し、実現に導くためには、創造的な方法で「小さな賭け」を繰り返すことがきわめて有効だという考えを紹介するのが、本書の目的だ。(出典:小さく賭けろ!世界を変えた人と組織の成功の秘密、p.18)

失敗する可能性を予期して小さな賭けを繰り返すんですが、すなわち数多くの失敗をするわけです。大きな失敗をすると再起不能になるので、失敗しても「許容し得る失敗」となる程度に小さく賭け、失敗から学習を続けよう!というのがごく大雑把な本書の提案です。

成長志向のマインドセット

成功したイノベーターたちの例を研究して得られるもっとも重要な教訓は、彼らは野心を追求する上できわめて柔軟性に富んでおり、幾多の失敗にめげることなくその意志を貫いたということだ。
(出典:前掲書、p.57)

成功するまで失敗を繰り返すことのできる人と、そうでない人の間には、どのような違いがあるのでしょうか。本書では、このような人たちのマインドセットの違いとして、「固定的マインドセット」と「成長志向のマインドセット」という考え方を紹介しています。

固定的マインドセットを持つのは、頭が良いと見られたいという願望が強く、知性は変わることがないと思っている人たちです。このような人たちにとって、失敗はアイデンティティーを傷つけるため、なんとしても避けなくてはならないものなのです。行動面において、以下のような特徴が顕在化しがちです。

  • 新たな問題への挑戦を避ける。
  • 困難に直面すると簡単にあきらめる。
  • 他人の成功を自分の地位への脅威と考える結果、成長が頭打ちになり、潜在能力を十分に活かすことができない。
  • 意志の力を信じず、決定論的に世界を見るようになりやすい。

一方、固定的マインドセットの対称となる成長志向のマインドセットを持つのは、学ぶ意欲が強く、知性は成長できると考える人たちです。上記の固定的マインドセットの持ち主に対して、以下のような特徴があります。

  • 新たな問題に挑戦する意欲が高い。
  • 困難に直面してもくじけにくい。
  • 努力を成功への過程と考える
  • 他人の成功から教訓とインスピレーションを得て、さらに高いレベルの成功を達成する。
  • 自らの意志の力を信じる傾向が強まる。

「小さな賭け」のアプローチと「成長志向のマインドセット」が組み合わされることで、「許容し得る失敗」から教訓を学び、成功に向かって進み続けることができるようになります。

「小さな賭け」を実践することで、われわれは「始める前に必要な情報をすべて知っていなければならない」という強迫観念から逃れることができる。難問や失敗を前にした場合、出だしでのつまずきや将来のリスクといったネガティブな要素に心を悩ませるのではなく、ものの見方の枠組みをすっかり変えて、失敗から何が学べるかという点に精神を集中しなければならない。(中略)新しいアイデアにつきもののリスクや落とし穴については、あらかじめすべてを細かく知ろうとするより、実践の中で学んでいけばよい。
(出典:前掲書、pp.81-82)

まとめ

本書では、小さく、素早く失敗を繰り返すことによって、成功に向かって進む方法が提案されています。特に、あまりお金のない起業家にとって有効な方法だということが指摘されておりますので、お金のない起業家であるわたくしも多いに参考にしたいと考えている次第です。

成功した起業家の大半は、ことに潤沢な資金を得られずに起業した場合、新しいアイデアを一連の「小さな賭け」によって実現に導いている。
(出典:前掲書、p.20)

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