「SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル」を読んだ感想

投稿日:2016年7月4日 更新日:

ジョン・メソンズ著「SOFT SKILLS(ソフトスキルズ) ソフトウェア開発者の人生マニュアル」を読みました。ソフトウェア開発者(以下、エンジニアと呼ぶ)に向けて書かれた本ですけど、技術の話はほとんど出てこなくて、「エンジニアの生き方」の話がひたすら書かれています。

はい、「エンジニアの生き方」です。ただの「生き方」ではなく、「エンジニアの生き方」についての本です。だから、面接をハックする方法とか給与の交渉をする方法とかが出てきます。恋愛のこととか、お金のこととかについても書かれています。自己啓発の話も結構なボリュームで書かれています。すべて、「より良いエンジニアとして生きる」ために書かれています。

すでにソフトウェア開発者になっているあなたのために「より良い開発者になる方法をまとめて教えてくれる本」に出会ったことはあるだろうか。

もっといい職を手に入れたりお金を儲けたりする方法だけでなく、そのお金をどうするか、あるいは最終的にその仕事を辞めて起業家になるためにはどうすればいいかまでを教えてくれる本に出合ったことはあるだろうか。

ソフトウェア開発業界で評価を築くための手順を教えるのと同時に、肉体的、知的、精神的により強力で健康になるための方法を教えてくれる本に出合ったことはあるだろうか。

私は出会ったことがない。そこで、それらすべてについて、さらにそれ以上のことも含む本を、自分で書くことにしたのである。

(Soft skills, ジョン・メンソズ, p.x)

SOFT SKILLS(ソフトスキルズ)の目次と簡単な解説

SOFT SKILLS(ソフトスキルズ)の目次と各章の概要はこんな感じです。全部で7章、キャリアから健康まで、エンジニアの人生の7つの側面について書かれています。

第1部:キャリアを築こう

会社員・フリーランス・起業家の3つの選択肢のメリット・デメリット、スタートアップ・中規模な会社・大規模な会社のメリット・デメリット、面接をハックして企業に潜り込む方法、履歴書を上手く書く方法など、ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアそのものについて考えるための章

第2部:自分を売り込め!

成功するブログの作り方、自分のブランドを確立する方法、ソーシャルメディアの使い方、講演・プレゼンテーションの方法など、ソフトウェアエンジニアとしての自分を売り込むための方法について考えるための章

第3部:学ぶことを学ぼう

ソフトウェアエンジニアは常に新しいスキルを磨かないといけないので独学のスキルが重要である。独学する方法について1〜10までのステップで体系的に解説を行っている章

第4部:生産性を高めよう

仕事に集中して、生産性を高めるためのテクニックについて書かれた章。ポモドーロテクニック、ルーチンワークを持つことの重要性、燃え尽き症候群の治し方など

第5部:お金に強くなろう

給与交渉の方法や、不動産投資、オプション取引などの資産運用に関する章。正直、資産運用については他に良い本があると思いますが、この本は「人生マニュアル」なので、まあ書いてあってもいいかなと

第6部:やっぱり、体が大事

健康をハックする。去年くらいからエンジニアに筋肉が求められ始めた流れは何でしょうか

第7部:負けない心を鍛えよう

体だけじゃなくて心も鍛えないといけないようです。自己イメージとか恋愛とか

SOFT SKILLS(ソフトスキルズ)を読んだ感想

あらためてこの本は、ソフトウェア開発者、エンジニアの生き方について書かれた本です。エンジニアの生き方とは、いかに良いエンジニアとして生きるか?ということで、つまり本書では「より良いエンジニアになる方法」について書かれています。

「良いエンジニア」とは?

では、良いエンジニアとはどういうエンジニアでしょうか。筆者の言葉を借りれば、良いエンジニアとは、

キャリアのマネジメント、目標の達成、人生の楽しみ方という意味で、いいソフトウェア開発者ということ

らしいです。で、本書では、いいソフトウェア開発者になるために、エンジニアとしてのキャリアを築く方法、エンジニアとしての自分を売り込む方法、新しい技術を独学で学ぶ方法、生産性を高める方法、お金を管理する方法、健康を管理する方法、心を鍛える方法について書かれています。すなわち、これらがいいエンジニアになるために必要なソフトスキルである、というわけですね。

非常に多岐にわたる内容で、てんでバラバラなテーマに見えますが、これらのテーマは「エンジニアとしてより良く生きるために必要なスキル」、という共通点で結ばれています。これまで、そういうテーマの本をエンジニア向けに書いたものがあまりなかったので、こういう括りが新鮮に見えるのですね。

エンジニアとしてのキャリアを築く

例として、エンジニアとしてのキャリアを築く方法と自分を売り込む方法を取り上げると、「ソフトスキル」にはこんなことが書かれています。かなり意訳です。

多くのエンジニアは会社に所属してるが、エンジニアのスキルや取引先との関係はエンジニアのものであって、いつでも持ち運ぶことができる。雇い主との関係をソフトウェア開発の顧客と捉えれば、会社に依存するしかない、力のない存在から、自律的で自由な存在に変わることができる。

エンジニアが提供しているサービスはソフトウェアを作ることのできる能力であり、これを一つのビジネスとして捉えることである。そしたら、次はそのビジネスの目的をはっきりと、自分の人生の目的と照らし合わせて、決定しよう。

大きな目的を決めたら、大きな目的に向かって少しずつ移動できるような小さな目標を適切に設定できれば、いずれは最終目的地に着くことができる。

というような内容のことが書かれていたりします。まあ、これだけじゃなくて他にも色々役立つことが書いてあります。会社員とフリーランスと起業家のメリット・デメリットとか。大きな企業、中くらいの企業、小さい企業(スタートアップ)それぞれのメリット・デメリットとか。ソフトウェア技術者と一言で言っても、いろいろな括りがあるのですね。

内容が多岐にわたっている上に個々の章も断片から構成されているので、全体を紹介するのが難しいですが、それぞれの章に役立ちそうなことが書いてあって良いです。値段は張りますが、その分ボリュームもあるし、値段以上の内容はあるので、エンジニアの方には是非とも読んで欲しい本ですね。決して損はしないと思います!

-読書感想文

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