【書評】スタートアップのための起業のWeb技術 / プログラミングからマーケティングまで

eyecatch

書店の起業関係の本棚をあさっていた時に発見した、「スタートアップのための起業のWeb技術」という本がすごく参考になりました。起業においてインターネットをフルに活用するための方法論をまとめたもので、エンジニアでもデザイナーでもない起業家向けに書かれた本です。

ご自身が専門のエンジニアでもデザイナーでもない方にとって、どのようなWeb技術が必要で、何をどの程度まで身につけるべきか、それを本書では明らかにしています。

ご自身で企画・開発したプロダクトを、Webを通じて世の中に知らしめるための手順や流れ、全体像がわかり、起業家が持っているビジネスのアイデアをWebというカタチに実現するための具体的な方法や流れを知ることができます。
(出典:スタートアップのための起業のWeb技術)

著者は吉田光利という方で、「スキルハブ」というオンライン学習サイトをひとりで立ち上げたとのこと。その経験を活かして全体像が書かれており、自分に足りないスキルや知識が洗い出せて良かったです。わたくしのように、非プログラマー・非デザイナー・非マーケターの起業家にとっては、事業活動にインターネットを活用するための知識を俯瞰できて良い勉強になりました。

起業に必要なWeb技術の全体像

さて、起業にはどのようなWeb技術が必要なのでしょうか。PHPをあやつってカチャッターンとコーディングしたりCSSで良い感じのウェブサイトをデザインしたりAmazon Web ServiceにWebアプリケーションをデプロイしたりブログを活用したインバウンドマーケティングをしたりしないとならないのでしょうか。答えはYesですが、プログラマーやデザイナーやマーケターのようなプロフェッショナルに求められるスキルと起業家に求められるスキルは違うと、筆者は言います。

筆者の指摘するところによれば、起業家に必要なWeb技術とは「ビジネスを成功に導くためのWeb技術」です。つまり、コードやデザインが完全なものでなくても、アイデアを検証するための最小限のプロダクトをつくれるだけの技術があれば良いということ。プログラミング、デザイン、マーケティングといった各論をマスターしようと思えば、時間がいくらあっても足りません。でも、最小限のプロダクトをつくれるだけの技術なら、なんとかなりそうです。

見た目が少々悪いデザインでも、コードが少々汚いものでもかまわないのです。自分のアイデアを検証するためのミニマムなプロダクト(WebサイトやWebアプリ)がつくれる技術で十分です。それくらいの技術であれば、どのような分野の人でも身につけることは可能です。
(出典:スタートアップのための起業のWeb技術)

起業・スタートアップのワークフロー

さて、その起業家に必要なWeb技術とは、具体的にはどんなものなのでしょうか。本書の1章は「起業・スタートアップのワークフロー」と銘打っておりますが、それは以下のような節から構成されております。製品の企画から公開、公開した製品の評価まで、ひととおりの手順が示されており、全体像が見えてきます。

  • 「プロダクトの開発」を目指そう
  • プロダクトの開発手順を知る
  • 企画・仮説を立てる
  • デザインする
  • コードを書く(コーディング)
  • リファクタリング
  • デプロイして公開する
  • 計測する

このように、なんとなく全体像が見えてきます。プロダクトとは一体なんぞや?という話から始まり、例えば、リーンスタートアップ、ペルソナデザイン、AARRRといった、重要な概念の説明がなされていきます。この章を読むだけでも、どのような行程が必要になるのかがイメージできるようになるのではないでしょうか。

起業に必要なWeb技術

2章以降、起業に必要なWeb技術の各論に入ります。2章から8章の見出しは以下のようになっております。

  • アイデアをカタチにする方法
  • プロダクト開発方法を知る
  • 本格的なコーディングに挑戦
  • Webデザインを見方につける
  • UX/UIをデザインして計測する
  • デプロイとローンチ、サーバーの知識
  • お金をかけない最先端のマーケティング

このようにたくさんのことを身につけなければならないわけです。しかしながら、本書には各項目に関する要点がまとめられており、起業に必要となるWeb技術の全体像を把握することができ、とても有益です。

各技術分野の詳細を学ぶ場合は専門書に頼るとしても、起業に必要となるWeb技術を俯瞰して身につけられるという点では、本書は非常に良い本であると思います。

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